MS-DOSを最近使い始めたという方はあまりいないと思いますが、ちょっと古いパソコンを発見して使ってみようと思った皆さんはDOS上で、LZHやZIPなどのファイルを生成したり解凍したりできたらいいと感じたことはありませんか。
インターネット上で配布されているソフトのほとんどが圧縮ファイルです。
すべてが事故解凍書庫になっていればいいのですが、世の中そんなに甘くありません。
だからといってWindows上で解凍して、それをDOSのパソコンにコピーするのでは効率が悪くてたまりません。
今回は圧縮ファイルの代表格である「LZH」ファイルを扱う方法をご紹介します。
LHAの入手とインストール
そもそもこのLZHファイル形式、思いっきりDOSの時代からありました。
というか正確に言えばDOS出身の圧縮形式です。
これを生成したり解凍したりするツールがLHAです。
こちらのページからダウンロードしてください。
ダウンロードが終わりましたら、入手したファイル「lha255.exe」を解凍します。
といってもこれは事故解凍書庫になっていますので、プロンプトから、
lha255 エンターキー
とタイプしてやるだけです。
すると、解凍するかどうかの確認メッセージが出ますので、Yキーを入力して先に進めます。
これで解凍は終わりです。
解凍してできた「lha.exe」をパスの通ったディレクトリにコピーしておいてください。
使ってみよう
それでは早速圧縮ファイルの解凍方法から説明します。
たとえば「test.lzh」というファイルを解凍するためには、解凍したいファイルをカレントディレクトリに用意して、以下のように入力します。
LHA E -rx TEST.LZH エンターキー
ここでは、LHAに大して「E」というコマンドと、「-rx」というオプションを指定しています。
「E」コマンドは、Extractの略で、「解凍」を意味します。オプションスイッチで指定している「-rx」は、ディレクトリ付きで解凍するという意味になります。
さて、解凍の次は圧縮です。
たここでは、shiken1.txt shiken2.txt の二つのファイルを、「test.lzh」として圧縮する方法を説明します。
コマンドラインから以下のように入力してください。
LHA A TEST.LZH SHIKEN1.TXT SHIKEN2.TXT エンターキー
ここではLHAに大して「A」というコマンドを指定しています。
これは「Apend」の略で、「書庫ファイルに追加しなさい」という意味のコマンドです。追加とは言っても、書庫ファイルが存在しなければ新規作成されますから、「圧縮」という意味だと思っていいでしょう。
また、圧縮したいファイルには、ワイルドカードも利用できます。
LHA A TEST.LZH *.TXT エンターキー
とすると、カレントディレクトリにある拡張子が「TXT」のファイルをすべてまとめて「TEST.LZH」に圧縮してくれます。
サブディレクトリをまとめて一つのファイルに圧縮したいときには、圧縮先の指定で、ディレクトリを示す「\」を付加します。
たとえば、SHIKENというディレクトリの中身をすべてTEST.LZHというファイルにまとめて圧縮するためには以下のようにします。
LHA A TEST.LZH SHIKEN\
ここまで基本的な使い方を説明しましたが、これだけ知っていれば通常困ることはまずありません。事故解凍書庫の作成など、高度な技術に挑戦してみたい方は、付属のマニュアルを参照してください。