初めての不採用ではない通知メール


 それは忘れもしない5月27日の午後、何気なくメールをチェックした俺は、我が目を疑った。
初めて企業から不採用ではない通知メールが届いたのだ。
 それは最初の就職フォーラムでトップで俺が行った企業からだった。
その企業の担当の方からは、フォーラムで
「会社にお越しいただいて面接をさせて頂きます」
というお話をいただいていたが、何せ1ヶ月以上全く連絡がなかったため、おそらく不採用になったものとばかり思ってあきらめていた。
しかし、どうも気になったので、学校の先生からその企業に連絡をしてもらったところ、就職サイトからエントリーしたものと、フォーラムでの面談によるエントリーが重なってしまい、サイトからのエントリーを不採用にしたときに、フォーラムでのエントリーも同時に不採用にしてしまったということで、改めて話が来たということだと後になって分かった。
 そのメールには、採用に向けて検討する方向でアンケートを行うので、それに回答してくださいと書かれており、メールの下部に、希望職種や雇用形態、勤務可能時間などといった内容のアンケートが記されていた。
実はこのアンケートが届いた日次の日は、俺にとって2回目の就職フォーラムに当たっており、そのための準備で返信が30日頃になってしまったが、その日の夕方には、筆記試験の準備をするというメールが入ってきた。
それと同時に、学校側にもどのような携帯で視覚障害者の試験をやったらいいかという相談の電話があったと、担当の先生が教えてくださった。
何でも企業側では、SPIの試験をやるために、点訳を行っている業者と交渉しているとのことだったが、なんとその先生は、あっさり、
「ワープロで作ってフロッピーで渡せばできます」
とか答えてくれたらしい。
これでははっきり言ってかなり不利である上に、文章中の河川部分や文字の種類などといった情報が、スクリーンリーダーで読めないと言う危険性をはらんでいるので、はっきり言ってこの先生は何を考えているのだろうかと呆れてものが言えない状態になってしまった。
 さて、それから数日たった午後のこと、家で経営学のレポートを書いていると、先ほどの企業の方から
「筆記試験を実施します。」
というメールが入っていた。しかし、やっぱり学校の先生の行ったとおり、「ワードで作った問題を解いて頂く試験」だというので、これはかなりやばい状態になりそうだと思って、SPIの勉強をやり直しにかかった。
でも、やっぱりSPIというのは案外難しいもので、こんなにたくさんの問題をしかもパソコンの上で的確に解いていくのは無理そうな気がした。
 そんなわけですっかりしょげかえった俺が、勉強をあきらめて遊びモードに入った直後のことだった。
ホームページリーダーを開いて、日記でも更新しようとしていると、新着メールの着信を知らせる音がした。どうせメーリングリストか不採用のメールだと思って放っておこうとしたのだが、そのときはなぜか、すぐに開封してみたい衝動に駆られた。
すると、そのメールは、件名がこの前の就職フォーラムで面接して頂いた外資系の企業のものになっており、添付ファイルが一つくっついていた。
しかし、この企業は募集要項に大学卒しか採用しないとの起債のあった企業だったので、どうせこれも不採用の通知だろうとは思ったが、添付ファイルがくっついているところを見ると、そうでもなさそうだと感じて開封してみると、なんと「面接を行うのでご来社ください」という信じられない内容のメールであった。
そこで、すぐにお礼の意味を込めて返信メールを送信して、面接の人筆記試験の日に授業を欠席する胸、学校側に連絡を入れたのだった。


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