突然作ったホームページ


 それは2001年3月11日の夜のことだった。
いつものように私はネットをしながら暇をつぶしていると、いきなりパソコンの電源が落ちてしまった。
なぜだか知らないが、このとき寮を含め、大学全体が停電してしまっていたのである。
この時間はサーバー管理者の先生が帰ってしまった後だから、停電して一度サーバーがダウンすると、たとえすぐに電気が復旧しても、サーバーの方は復旧しないから、この後ずっと朝になるまでインターネットができないこと担ってしまう。
私はその日、大切なメールを送らなければならなかったので、かなりあわてふためいていた。
プロバイダはBiglobeと契約していたのだが、長いことつないでいると電話料金もかかるし、接続料金がかかるので、春休みで実家に帰ってそこそこ使ってしまったこの3月という時期に、Biglobeに緊急接続するのはためらわれた。
そんなとき、以前無料プロバイダのFreecomにお試し登録をしたことがあることを思い出し、過去のメールを真剣に探してパスワードを見つけ出し、設定をすませ、やっとの事でFreecomの水戸アクセスポイントに接続することができた。
無事にメールを書いて送信し、一安心したところで、私は以前からちょっと気になっていたことを、この機会にやってみようと思った。
それはFreecomへのFTP接続だ。
 3ヶ月ほど前、ホームページを作りたくて、学内のネットワークからFreecomへのFTP接続を試みたのだが、プロキシサーバーの設定方法を知らなかったので、この日まで外部へのFTP接続をやったことがなかったのである。
FTPそのものは、学生専用サーバーへのファイル転送に使ったことはあった。でもそのスペースは、ホームページとして外部に公開されているものではなかったため、学内の友達同士のファイル交換にしか使っていなかった。
 そこで早速、またダイヤルアップでFreecomに接続し、FTPソフトを立ち上げて、以前設定したFreecomのホスト名のところでエンターキーを押してみた。
するとなんと、Freecomのサーバー側のフォルダがしっかり見えるではないか!!
「これは間違いなくつながった。」
私は感動した。それと同時に、ここにファイルをアップロードしたら、本当にホームページとして世界中からアクセスできるのだろうかと思うとうきうきした。
そこで、高校3年の夏に、「ホームページを作ってみよう」という雑誌の特集を見て書いてみた簡単なHTML文書をFreecomのサーバーにアップロードして、IEを立ち上げてそのURLにアクセスしてみた。
すると今まで他の人のホームページにアクセスしていたときと同じように、私の書いた文章が読み上げられ始めた。
私が高校3年の夏に作ったそのファイルは、「ミニFM実践マニュアル」の元になったファイルで、そのときにもう60パーセントぐらい完成していた。
「いつかはホームページを作ってやる」そう思って一生懸命DOSのエディターで1ヶ月以上かかって手書きしたファイルだった。
そのファイルがついにこの日、ホームページの形となってインターネット上に公開されたのだ。
 私は小躍りして喜んで、早速本格的にホームページを公開するための作業を始めた。
ミニFM実践マニュアルだけではとても寂しかったし、トップからいきなりFMの話では、自分のホームページとして気に入らなかったから、自己紹介や自作プログラム、放送コンテストに使ったテキストの点字データなどを掲載した。
FTP接続に成功したのは3月11日の夜11時過ぎだったから、朝までかかって作業して、ホームページとして公開できたのは12日のことだった。
自分の書いた文章がインターネット上にあり、誰にでもURLを教えれば読んでもらえる。しかもここには自分の書きたいことを何でも書けるのだ。
こう思うと私は、それから1週間ぐらい嬉しくて嬉しくて、友達や知り合いの中でインターネットにつながっている人に、手当たり次第このURLを教えていった。
これが「TomG'sHomePage」の始まりだった。
最初の頃は本当にコンテンツも少なく、掲示板もないようなサイトだったが、それから2年間でどうでもいい文章ばかり増えて、こんなに大きなサイトになってしまった。


次へ

自伝の目次に戻る

エッセーコーナーに戻る

トップページに戻る